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知っトク!お金まるわかり

どうなる?基礎控除と配偶者控除

2016/12/02

そろそろ年末調整の季節ですね。ということで来年の年末調整に関係するかも知れない話題です。

政府・与党が「基礎控除」「配偶者控除」の見直しを検討しているのです。

まず基礎控除というのはすべての人に認められている控除です。税金の対象となる「所得」を計算する段階で「年収から38万円を引くことができる」というもの。いろいろある所得控除の中のひとつです。

すべての人が課税対象所得を38万円安くできるということで一見「平等」にも思えるこの控除。しかしずっと以前から「金持ちに有利だ」という声がありました。

所得税は「課税対象額(課税所得)×所得税率」で計算されますが、この「所得税率」は課税対象額の大小によって「5%~45%」の段階があります(パーセンテージは住民税を除いたもの)。

例えば所得税率が一番低い人が基礎控除のおかげでいくら所得税が安くなるかというと

38万円×5%=1万9,000円

それに対して所得税率が一番高い人は

38万円×45%=17万1,000円。

所得税率が高い、つまり収入の多い人の方が基礎控除による減税効果がずっと大きいことがわかります。

配偶者控除も見直し中

同じように今「配偶者控除」も見直しされています。例えば妻が専業主婦で所得がない場合、夫が受けられる配偶者控除は38万円。こちらも所得税率と安くなる税金の関係は基礎控除と同じです。

ということは、例えば「家計のために妻も働きたいが保育園が見つからない」という夫よりも、「自分の収入が多いので妻は働く必要がない」という夫の方が配偶者控除による減税効果がずっと多くなってしまうのです。

「103万円の壁」問題

配偶者控除に関してはいわゆる「103万円の壁」という問題もあります。夫が配偶者控除を受けるためには妻の年間給料が「103万円以内」である必要があります。「給与所得控除」の最低ラインである「65万円」と奥さん自身の基礎控除「38万円」で引ききれる金額です。

そこで奥さんは旦那さんが配偶者控除を受けるために「給料が103万円を超えないようにする」つまり「もっと働けるけど働かない」という現象が起きます。これが有能な労働力の持ち腐れ、女性の社会進出を阻むものだ、ということはずっと以前から叫ばれていることです。

「夫の年収は1,120万円まで」?

そこで政府・与党は先ほど触れた「103万円」の壁を「150万」に引き上げること、さらに所得があっても配偶者控除の一部が受けられる(現行の「配偶者特別控除」にあたる)配偶者の年収を201万円未満に引き上げることも検討中。女性にもっと思い切り働いてもらおうという狙いです。

また、「配偶者控除を受けられる世帯主の収入に上限を設ける」ことも検討しています。仮に奥さんに収入がない場合であっても、旦那さんの年収が1,120万円を超える場合は段階的に控除額を減らし、1,220万円を超えたら配偶者控除を受けられないようにするというのです。「収入が多い人ほど減税効果が大きい = 金持ち優遇」という批判に応えたものです。

とは言え「そもそも保育園や学童保育、企業側の育児介護支援など“働ける環境”が整っていない」点こそが大問題というのは誰もが知っている現実でしょう。わたしたち庶民としては、働きやすくなって、税金も安くなれば言うことなしなのですが…。

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